経営者の目指すべきところ

何度か「利益の最大化」について触れてきました。
現場の「改善」ではつねに「利益の最大化」が必要不可欠な視点です。

では経営においてはどうでしょうか。
経営における利益の最大化とは「当期純利益」の最大化を指すものと思われます。
「財務諸表は経営者の成績表である」とも言われていますが
売上よりも資産よりもまずは営業利益、経常利益、純利益が重視されるべきですね。
何しろ利益を出すことが経営者の命題であるからです。

でも「利益の最大化」は最優先事項ではないでしょう。
本当に目指すべきところは「事業の継続」です。
小規模事業者における政策では「持続的発展」と呼ばれていますね。

ですから経営者は事業の継続のために、余剰の利益の再分配や投資を行う判断を行います。
これは「当期純利益」の最大化にはつながらない行為ですが、
将来にわたって事業を持続させるために必要な行為なのです。

株主の声が大きい上場会社では当期純利益を最大化し、その利益を配当として分配することや一株当たりの会社の価値の向上が求められることも多々ありますが、
中小企業においては必ずしもそれらは必要ではありません。
それよりも「会社の存続」や「雇用の場の死守」が社会的に求められていることであり、
経営者自身も目指すところでしょう。

そろそろ年度末が近づいてきました。
今年度は、多くの企業が最高益を達成する予定であるような報道があります。
経営者の皆さんは、「事業の継続」を念頭にこの利益をいかに次に繋げていくかを
悩まれている頃ではないでしょうか。




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