雑書 十指有長短(『通俗篇』身體)

十指、長短あり。 雑書(『通俗篇』身體)

出典:講談社学術文庫 中国古典名言辞典 諸橋轍次

「十本の指はそれぞれ長さがちがう、活用の道もちがう。」

「適材適所」の考え方は組織の基本ですね。
本当に適材を適所に据えて、チームを作れたなら、個人個人の力が相乗して、
何倍もの成果を上げることができます。

例えば、プレイヤーとして優秀な人が、リーダーとして優秀であるかどうかは別の話です。
組織を作るときには「リーダーとしての素質がある人」を見極めて、
リーダーに据えれば、チーム内の個々人の力をうまく活用することができ、
組織力を最大限に高めることができるでしょう。

もちろん逆の考え方もあって、「リーダー」が決まっている場合、そのリーダーとの相性や必要とする能力を考えて、それに合わせて人を集めていくことで、
パフォーマンスを上げることも可能です。
これは、起業家の方が、自身の組織を作り上げていくときには自然にこうなりますね。

でも、組織が大きくなり、人事制度が整ってくると、
リーダーのためではなく、「目的達成のために」チームをつくっていくことになります。

実は人事権は人事部ではなく、主に経営陣(部門の最終責任者)の手にあります。
日本の企業では、上司に気に入られるかどうかが出世にかかわることが多々ありますが、
人事権を所持する方々には自分のお気に入りをリーダーに据えるのではく、
会社の「目的を達成のためにチームをつくる」という意識を忘れないでいただきたいと
思います。



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